抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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直径10nmオーダーの金属ナノ粒子は,ナノ粒子のクーロンブロッケード効果による単電子トンネル現象を常温で発現することから,ナノ粒子を利用した新たな電子デバイス(単電子トランジスタ,ナノ配線)の開発が検討されている。本報告では蛍光DNAプローブを用いた蛍光偏光法によって金属ナノ粒子の粒径を評価する方法について新たな提案を行いその妥当性を検証した。提案の手法を用いて粒径6nm~13nmの測定範囲において,高精度な粒径計測が行える可能性について検討した。得られた知見は次の通りである。1)蛍光DNAプローブによる回転拡散係数測定の基本特性を調べ,直径が8.2nmの金ナノ粒子に標識した蛍光DNAプローブの回転拡散係数を測定し,蛍光DNAプローブを用いた回転拡散係数評価の測定レンジを確認した。2)金属ナノ粒子に標識した蛍光DNAプローブの回転拡散係数の測定値と金属ナノ粒子の粒径の関係を調べるため,粒径が既知のナノ粒子(6.3nm~20.5nm)に対して,金ナノ粒子に標識した蛍光DNAプローブの回転拡散係数の測定値を取得し,測定値と剛体球粒子の回転拡散係数の理論値に線形関係があることを確認した。3)上述の線形関係を用い,蛍光DNAプローブを用いてナノ粒子の粒径評価を行う方法を提案し,粒径6nm-13nmのナノ粒子を測定するための,回転拡散係数とナノ粒子粒径の関係を示す特性曲線をさだめた。