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J-GLOBAL ID：201502207667231268   整理番号：15A1181551

気候変動に伴う水産資源・海況変動予測技術の革新と実利用化

著者 (2件)： 石川洋一 (海洋研究開発機構) ,  淡路敏之 (海洋研究開発機構)
資料名： シミュレーション  (Journal of the Japan Society for Simulation Technology)
巻： 34  号： 2  ページ： 120-124  発行年： 2015年06月15日 
JST資料番号： L0458A  ISSN： 0285-9947  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 解説  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 本論文では,気候変動によって漁業者の経験に依存していたアカイカ漁場探索が難しくなっていることを踏まえ,1)短期での漁場形成シミュレーション,2)中長期での資源量変動予測について述べた。アカイカは昼間は水深100-150mを遊泳するので,1)では種々の海洋観測データを統合するデータ同化システムを開発し,i)過去の漁獲情報と海洋環境場を組み合わせた好的生息域モデルの構築,ii)異なる種類のアルゴリズムを統合するマルチモデルアンサンブルシステムの構築によって,アカイカ漁海状況情報を配信できるようにした。また,アカイカの寿命は1年と短いので海洋環境変動の影響を受けやすく,アカイカ加入量変動を支配する環境要因を検討したところ,漁獲期の1年半前の産卵域の海上風速変動と高い相関があることがわかった。そこで,温暖化に伴って植物プランクトンの総量が減少する一方,産卵域が北上して海上風速が強ければ餌環境がよくなり,稚仔魚の生存率が高まることが予想され,産卵域の海上風速のモニタリングによる2)の可能性が示唆された。

シソーラス用語： *気候変動 ,  *水産資源 ,  変動 ,  *天気予報 ,  漁場 ,  計算機シミュレーション ,  海洋観測 ,  イカ ,  漁獲 ,  相関 ,  風速 ,  監視
準シソーラス用語： アカイカ ,  モニタリング ,  海況変動 ,  海上風速 ,  海洋環境変動

分類 (3件)： 気候学,気候変動  (DC05140T) ,  水産増養殖一般  (FH04010N) ,  天気予報  (DC05020O)

引用文献 (4件)：

• Ishikawa, Y., T. Awaji, T. Toyoda, T. In, K. Nishina, T. Nakayama, S. Shima, and S. Masuda High- resolution synthetic monitoring by a 4-dimensional variational data assimilation system in the northwestern North Pacific. J. Marine Sys., 78, 237-248. (2009)
• Usui N., H. Tsujino, Y. Fujii and M. Kamachi, Short- range prediction experiments of the Kuroshio path variabilities south of Japan, Ocean Dynamics, 56, 607-623, doi:10.1007/s10236-0060084-z. (2006)
• 五十嵐 弘道,淡路 敏之,石川 洋一,蒲地 政文,碓氷 典久,酒井 光夫,加藤 慶樹,齊藤 誠一,清藤 真樹, 海洋再解析データを用いたアカイカ好適生息域モデルの構築とその利用-RECCAアカイカプロジェクトの事例-, JAMSTEC Rep. Res. Dev., Vol.18, 89-101. (2014)
• Nishikawa, H., H. Igarashi, Y. Ishikawa, M. Sakai, Y. Kato, M. Ebina, N. Usui, M. Kamachi and T. Awaji Impact of paralarvae and juveniles feeding environment on the neon flying squid (Ommastrephes bartramii) winter-spring cohort stock. Fish. Ocean-ogr., 23, 289-303. (2014)

タイトルに関連する用語 (4件)： 気候変動 ,  水産資源 ,  海況変動 ,  予測