抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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浮上式鉄道への応用を目的として希土類系高温超電流磁石(以下,RE磁石)の研究開発を行っている。希土類系高温超電導線材(以下,REBCO線材)は高温かつ磁場中での電流密度に優れているので,超電導コイル重量を増やすことなく磁石運用温度を大幅に上げることができるため,数々の利点が期待される。しかし,これまでRE磁石は製作事例が少なく,また多くが検証用であった。鉄道総研では,現在,次期RE磁石製作として実機大・実起磁力の実証機を計画している。本論文では,実機級RE磁石の製作に向けた基本仕様の検討や検証試験を行い,得られた結果について述べた。1)RE磁石においては,永久電流モードは実現に向けた課題が複数存在しており,現状では外部電源による常時通電が最も確実であると考えられた。2)RE車載電磁石にはREBCOコイルの劣化を防ぎつつ,伝熱に優れたコイル構造が求められる。PTFEテープを用いた手法と熱可塑性樹脂を用いた手法を用いて,RE磁石用のパンケーキコイルを製作した結果,いずれのパンケーキコイルでも,冷却時熱応力や繰り返し曲げ試験によって通電特性及び剛性が変化することはなかった。今後は残りのパンケーキコイルの製作と並行して,コイルケースなど周辺部品の設計製作を行い,700kA実証試験を実施する計画である。