抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
位置情報を用いた様々なサービスを提供するためには,移動体端末において位置を正確に推定する技術が必要である。現在,Global Positioning System(GPS)を用いた絶対位置推定が主流であるが,屋外であっても周囲に建築物が存在するような環境では推定位置に大きな誤差を発生する可能性があり,また,地下街などの屋内ではGPS衛星が観測できずに位置推定自体が行えない場合がある。携帯端末を保持して移動する歩行者を対象とした位置推定を目的としたとき,その移動にともない,GPSの受信環境が時々刻々と変化することが考えられ,GPSの受信環境の変化に頑強な位置推定が必要である。一方で,GPSの受信環境に依存せず,移動体の相対的な移動をセンサによって測定することで,移動を追随するDead Reckoning(DR)技術がある。最近のスマートフォンに代表される携帯端末でも,DRに利用可能なセンサ群が搭載されており,移動体の位置を追随可能であると考えられる。そこで,本論文では,携帯端末上においてGPS測位による絶対位置情報と,センサ測定による相対移動情報を組み合わせた位置推定システムを提案する。GPSによる絶対位置推定情報とセンサによる相対移動推定情報をカルマンフィルタによって組み合わせ,より高精度な位置推定を実現する。また,絶対位置推定精度をGPS衛星の観測情報と関連付け,カルマンフィルタのパラメータ設定に活用する手法について論ずる。提案システムを携帯端末上で実装し,フィールド実験を通じて,その有効性を示す。(著者抄録)