抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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マグロ肉の品質で重要視されている脂肪量の測定には前処理や時間がかかる。非破壊で養殖クロマグロ肉の脂肪量測定が可能かを検討するとともに,官能検査結果と脂肪量の関係について調べた。2013年に長崎県内で養殖されたクロマグロ Thunnus orientalis肉を試料とした。非破壊で簡易に脂肪量推定を行える測定器として,ファットメーターFM-992(トリー社製,FM),インピーダンス測定器(大和製衡試作機,IMP)及びNIRを用いた。FM及びIMPで,マグロの背,腹及び臀の部位を測定して脂肪量の推定を行ったところ,FMによる脂肪量推定の部位は臀が最も高く,相関係数はr=0.958(p<0.001)であったが,実測値よりも推定値は高い傾向を示した。IMPによる推定も臀が最も高い相関係数はr=0.982(p<0.001)を示した。NIRによる分かれ身の推定値と実測値も有意な相関が示された(r=0.971;p<0.001)。刺身品評会における専門審査では,赤身や大トロで味と粗脂肪の関係に相関は見られなかったものの,中トロでは今回出品された養殖クロマグロ肉の平均(45%)付近が高く評価された。また一般審査では脂肪量が少ない養殖クロマグロが高く評価されていた。