抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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海水資源を総合利用するためには,資源を無駄なく回収する再循環プロセスを備えた複合プロセスが必要である。そのプロセスが複合化されるほどエネルギー消費が増大するため,持続可能な自然エネルギーの有効利用や再生可能な発電プロセスの導入が不可欠である。また,太陽エネルギーを有効利用するために,太陽電池とハイビリッドした膜蒸留装置は,発電と淡水化を同時に供給することが可能となる。そこで,本稿では,ハイブリッド型太陽熱脱塩装置の有効性や性能評価を行うために,太陽電池と膜蒸留装置の構造を組み合わせた試作機(Type1,Type2;二重効用型)による評価を行った。その結果,以下が判明した。1)アモルファスSi型太陽電池であるためPV単体とPV/MDとで同等な性能が得られた。ハイビリッド化は,MD単体よりも14%ほど増水効率が低下するものの,PVがMDの吸熱版として働くことが示された。2)2重効用化は,凝縮液の冷却と蒸発部への入口温度を増加させる効果により増水効率の効果が期待できるが,逆にPV の冷却効果を弱める結果を示した。しかしPV/MDにより日射量による発電効率の減少を抑えている。PV/MDによる冷却効果が認められるため,高い省エネルギー効率が期待できる。