抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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トマトジュースをガラスアンプルに入れ,ヘッドスペースをN
2ガス置換して密封し,これを加熱した.リコピンの減少は温度の上昇に伴って急激に増加し,メタノール抽出部はそれに対照的に減少した.しかもその変化は,加熱開始直後が急激で,高温瞬間殺菌の場合殺菌時間のわずかの延長によっても色の変化が著しいと考えられる.メタノール抽出部に増加する成分について,活性アルミナクロマトグラフィーによって分画し,各フラクションの定性と定量を行ない,加熱によって特に増加するフラクションの1つとしてリコピンを確認した.また,リコピンのメタノールへの溶出の増加は加熱温度と対応していた.これは,リコピンを含むトマトパルプが高温加熱によって変化を受け,メタノールに溶出しやすくなったものと考えられる:参16