抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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1970年9月~1971年1月の秋田こまケ岳火山の噴火は特続した“ストロンボリ”式噴火と溶岩流の流出によって特徴づけられる。噴火をひきおこしたマグマは普通輝石・紫そ輝石安山岩(SiO
2=58%,岩型はVd→c)で,噴火が起った雌岳を構成する玄武岩よりも明らかに酸性である。全岩,石基および石基中のガラスの化学分析値および普通輝石,紫そ輝石,Caに乏しい輝石,斜長石,チタン磁鉄鉱などのX-線マイクロアナライザーによる分析値を示す。噴火直前および噴火後にマグマ晶出した輝石はCaに乏しい輝石であるが,その組成はばらつきが大きく,準安定な条件下で晶出したものと思われる。新火山岩塊およびガラスの組成をもつ合成試料について酸素分圧を制御した高温実験を行なったが,その結果噴出時のマグマの液相温度は約1100°Cであり,噴火の際野外で実測された最高温度(1090°C)に近いことがわかった,全岩と石基の組成の試料の斜長石の液相温度は輝石のそれよりも著しく高いが,この差はマグマが噴出前地下深所にあった時の水蒸気圧と噴火当時のそれとの差異に帰せられる;写図20表9参38