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J-GLOBAL ID:201602211087510539   整理番号:16A0358337

水月湖への流入砕屑物フラックスの強雨プロキシとしての可能性:観測降水量記録と堆積物記録との比較

Mass accumulation rate of detrital materials in Lake Suigetsu as a potential proxy for heavy precipitation: a comparison of the observational precipitation and sedimentary record
著者 (7件):
資料名:
巻:号: Feb  ページ: 3:5 (WEB ONLY)  発行年: 2016年02月 
JST資料番号: U0650A  ISSN: 2197-4284  資料種別: 逐次刊行物 (A)
記事区分: 原著論文  発行国: ドイツ (DEU)  言語: 英語 (EN)
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東アジアの人口密集地域に於いて,モンスーンや台風によってもたらされる強雨のメカニズム,規模および周期性を知ることは重要である。しかし,最近数十年しか得られていない観測データは,極端降水現象の長期トレンドやその背景となるメカニズムを知るには不十分である。湿潤地域に於いて,河川水を通して輸送される浮遊砕屑物フラックスは,降水量と経験的関係を持つことが知られている。従って,細粒砕屑物フラックスは,過去の強雨イベントを復元するプロキシとして用いることが出来る可能性がある。そこで,砕屑物フラックスが過去の強雨イベント(台風など)を記録しているかどうかを検証するために,著者等は中部日本にある水月湖の年縞堆積物を調べた。これは,砕屑物フラックスの年代と降水量記録とを正確に関係づけることが出来るためである。著者等は,先ずイベント層と歴史的洪水との相関関係で微調整した年縞計数に基づいて,1920年まで遡る正確な年代モデル(誤差は平均±1年以内)を確立した。砕屑物フラックス(g/cm2/年)は,Al2O3含有量(重量%),乾燥かさ密度(g/cm3),および年代モデルから計算した堆積速度(cm/年)に基づいて推定した。バックグラウンドの砕屑物フラックスは,100mm/日を超す強雨を除いて,年および月(6月と9月)降水量と弱い正の相関を示した。更に,砕屑物フラックスのピークと対応し,台風による洪水と対比されたイベント層の厚さは,洪水がもたらした総降水量と正の相関を示した。この結果は,砕屑物フラックスのピーク(イベント層の堆積)が,おそらく本州中部に上陸した台風による極端降水イベントを記録していることを示唆している。従って,水月湖のより古い堆積物コアについてこの結果を応用すれば,イベント層堆積物フラックスの変動に基づいて過去の洪水記録の復元を行うことが可能である。(翻訳著者抄録)
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分類 (2件):
分類
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湖沼学,河川学  ,  層位学,地史学,古地理学一般 
引用文献 (31件):
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