抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
「畳の上の格闘技」とも形容される競技かるたは,百人一首を用いた対人競技であり,近年,高校生を中心として競技人口が増加している。競技かるたは基本的に審判がつかず,判定は競技者間で行う。しかし,札取得の動作は高速で,目視での判定が困難な場合があり,口論になることも少なくない。一般的なスポーツの判定にはビデオ映像が用いられることが多いが,競技かるたではひとつの大広間の会場で複数の試合が同時に行われるため,物理的にも金銭的にも困難である。そこで本研究では,競技かるた競技者の手首に加速度センサと角速度センサを装着して,札取得の動作から札取得者を判定するシステムSwiftTouchを提案する。提案システムは競技中に得られる未知のセンサデータと,事前に競技者から採取した札取得動作のセンサデータおよび札を取得した瞬間の時刻からなる正解データを比較することで札取得時刻を推定し,札取得者を判定する。また,判定結果の確信度も同時に算出する。評価実験より,提案手法による札取得時刻の誤差は平均7.5ミリ秒であった。提案システムを競技かるたの試合に導入し,実践環境における評価実験を行った結果,システムによる判定の正解率は82.4%,確信度の高い時のみの正解率は93.3%となった。また,札取得の時間差が僅差の場合は,正解率は60%となった。(著者抄録)