抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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スマートフォンやタブレット端末といった高機能な携帯端末の普及にともない,携帯端末内には多くの重要な情報が記憶されるようになり,悪意のあるユーザから情報を保護する必要性が年々高まっている。端末内の情報保護の方法として画面ロックが第一に挙げられるが,携帯端末は画面ON/OFFの回数が多く,使用するたびに画面ロック解除を行なう必要があるため,携帯端末には煩雑な操作を必要としない画面ロック解除手法が有用であると考えられる。本研究では画面ロック解除のための特別な操作を必要としない画面ロック解除手法として,携帯端末に搭載された加速度センサと圧力センサを用いて,携帯端末をポケットから取り出す動作の加速度と端末の把持圧力から個人認証を行い,画面のロック解除を行なう手法を提案する。端末の取出し動作と端末把持圧力といった行動的特徴を用いるため,認証性能は文字列パスワードや指紋などと比較して低くなると考えられる。従って,提案する手法では,FARが低くなるようにセキュリティレベルを設定したときの認証性能が重要であり,サービスとしては,一日の認証試行のうち数回は端末をポケットから取り出した時点で画面ロックが解除されているような認証システムを想定している。また,提案手法では,仮に認証に失敗したとしても,そのまま従来の認証システムを使用することができるため,ユーザに負担はかからない。評価よりEER=0.40となり,FAR=0.05のとき,FRR=0.94であった。約20回の認証試行のうち1回はポケットから取り出した時点で画面ロックを解除できる。認証性能を向上させるためには,加速度データと圧力データの関係を詳細に分析し,それらの関係性を踏まえた動作区間の切出しや特徴量の算出方法を構築する必要があると考えられる。(著者抄録)