抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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これまでに開発された自己治癒材料を紹介し,自己治癒材料の特異な信頼性について述べた。反応物を全て材料内に配置しておくタイプとしては自己治癒ポリマーがあり,エポキシ樹脂中に未重合モノマーをマイクロカプセルに封印して配置しておき,樹脂に亀裂が生じてマイクロカプセルに達すると,未重合モノマーが樹脂中の重合触媒と反応して固化し,亀裂を修復するものである。自己治癒セラミックスは,材料中に予め配した炭化ケイ素が,亀裂発生により空気と接触して高温酸化反応を起こし,その体積膨張と発熱で母材を溶融して亀裂を修復する。好気性のバクテリアを内包する自己治癒コンクリートは,亀裂が生じるとバクテリアが空気に触れて活動を開始し,活動の結果による廃棄物が亀裂を充填,接合する。自己治癒セラミックスでは,損傷は自己治癒反応で完全に回復するので,次の損傷は別の位置に起こり,機械特性の信頼性は低下することなく,化学的劣化が起きるまで母材の寿命は保たれる。