文献

J-GLOBAL ID：201702216584232503   整理番号：17A1231532

繊維への表面処理 Cat-CVD法を用いた繊維の超撥水加工

著者 (1件)： 松村英樹 (北陸先端科学技術大学院大)
資料名： 表面技術  (Journal of the Surface Finishing Society of Japan)
巻： 68  号： 10  ページ： 556-559  発行年： 2017年10月01日 
JST資料番号： G0441B  ISSN： 0915-1869  CODEN： HYGIEX  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 解説  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 半導体プロセスとして開発された触媒化学気相堆積(Cat-CVD)は,原料ガスの分解にプラズマを用いないので,下地基板がプラズマ中の荷電粒子による損傷を受けず,低温でも緻密な膜が作れるなどの利点がある。この方法は,有機膜の低温合成ができる新手法としても知られている。そこで本稿では,Cat-CVDの説明と共に,本方法を用いて撥水膜として知られているPTFEを繊維上に堆積し,撥水性を調べた例を紹介した。まず,PTFE膜堆積実験に用いたCat-CVD法の基礎(原料ガス:HFPO,触媒体材料:W,触媒体温度:800~1200°C,基板ホルダ温度:室温,被成膜物:綿,ナイロンなど)を説明した。次に,得られたPTFE膜の撥水性(水の接触角,ガラス基板:140.4°,綿:146.1°,ナイロン:147.7°など)について述べた。最後に,PTFE膜堆積の撥水性発現機構(撥水性のPTFE膜厚依存性があり,200nm以上で超撥水性を示した。撥水性は,微細な網目状構造によると思われる)を説明した。

シソーラス用語： *化学蒸着 ,  *触媒反応 ,  *繊維 ,  *表面処理 ,  タングステン ,  綿 ,  デニム ,  ナイロン ,  ポリエステル ,  *ポリテトラフルオロエチレン ,  *薄膜 ,  疎水性 ,  接触角 ,  ネットワーク構造 ,  *撥水加工
準シソーラス用語： Cat-CVD ,  PTFE ,  機能加工 ,  超撥水性 ,  膜厚依存性 ,  網目状構造

分類 (2件)： 繊維改質  (YM02050Z) ,  仕上げ  (YM06030F)

引用文献 (13件)：

• 1)中山 弘(監修) ; 触媒CVD(Cat-CVD)の新展開(シーエムシー出版, 2008),
• 2)松村英樹 ; 応用物理, 77,(3), 291(2008).
• 3)松村英樹, 大平圭介 ; 未来材料(発行:(株)エヌ・ティー・エス), 9,(11), 30,(2009),
• 4)R. E. I Schropp ; Thin Solid Films, 595, 272(2015). (http://dx.doi.org/10.1016/j.tsf.2015.07.054)
• 5)H. Matsumura, K. Higashimine, K. Koyama, K. Ohdaira ; Journal of Vacuum Science & Technology B, 33,(3), 031201-1(2015).(http://dx.doi.org/10.1116/1.491.494)

タイトルに関連する用語 (4件)： 繊維 ,  表面処理 ,  Cat-CVD ,  撥水加工