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J-GLOBAL ID：201702229711709994   整理番号：17A0147542

壁の存在感 リチウムイオン電池内で生成する高分子

著者 (1件)： 原田雅史 (豊田中研)
資料名： 高分子  (Polymers)
巻： 66  号： 2  ページ： 67-68  発行年： 2017年02月01日 
JST資料番号： F0168A  ISSN： 0454-1138  CODEN： KOBUA3  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 解説  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： リチウムイオン電池(LIB)を充電するときに負極ではカーボンを伝導してきた電子が,脱溶媒和したリチウムイオンと結合した。その際に副反応としてエチレンカーボネートなどの電解液,およびLiPF₆などの電解質も還元して,カーボン粒子の表面に被覆が発生した。この被覆の成分として炭酸リチウムなどの無機化合物のほかに,ポリカーボネートおよびポリエチレンオキサイドなどの高分子が含まれた。この被膜は固体電解質界面(SEI)と呼ばれた。このSEIを中性子反射率法によってSEIの構造を評価した。その結果SEIの成分として想定した物質の中で散乱長密度がもっとも大きいのは炭酸リチウムなので,成長過程で炭酸リチウムが生成していることを推定した。

シソーラス用語： *リチウムイオン電池 ,  炭素 ,  脱離反応 ,  電解液 ,  フルオロリン酸塩 ,  リチウム化合物 ,  電解質 ,  炭酸リチウム ,  無機化合物 ,  ポリカーボネート ,  ポリエチレンオキシド ,  散乱長 ,  アノード
準シソーラス用語： カーボン ,  脱溶媒和 ,  ヘキサフルオロリン酸リチウム ,  負極【電池系】

分類 (1件)： 一次電池  (YB04020Z)

物質索引 (1件)： エチレンカーボネート

引用文献 (5件)：

• S. J. An, J. Li, C. Daniel, D. Mohanty, S. Nagpure, and D. L. Wood III, Carbon, 105, 52 (2016)
• K. Ushirogata, K. Sodeyama, Y. Okuno, and Y. Tateyama, J. Am. Chem. Soc., 135, 11967 (2013)
• H. Kawaura, M. Harada, Y. Kondo, H. Kondo, Y. Suganuma, N. Takahashi, J. Sugiyama, Y. Seno, and N. L. Yamada, ACS Appl. Mater. Interfaces, 8, 9540 (2016)
• “Electropolymerization: Concepts, Materials and Applications”, S. Cosnier and A. Karyakin, Wiley (2010)
• S. C. DeCaluwe, P. A. Kienzle, P. Bhargava, A. M. Baker, and J. A. Dura, Soft Matter, 10, 5763 (2014)

タイトルに関連する用語 (3件)： 存在感 ,  リチウムイオン電池 ,  高分子