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J-GLOBAL ID：201702244434600662   整理番号：17A1694334

紀伊半島四万十累帯“丹生ノ川層”の泥岩礫から発見された暁新世放散虫化石とその意義-紀伊半島四万十累帯の研究(その16)-

Discovery of the Paleocene radiolarian fossils from mudstone gravels in the Nyunokawa Formation of the Shimanto Superbelt in the Kii Peninsula-The Study of the Shimanto Terrain in the Kii Peninsula, Southwest Japan (Part 16)-

著者 (12件)： 別所孝範 (紀州四万十帯団体研究グループ) ,  別所孝範 (大阪市大) ,  鈴木博之 (紀州四万十帯団体研究グループ) ,  鈴木博之 (同志社大) ,  山本俊哉 (紀州四万十帯団体研究グループ) ,  山本俊哉 (田辺高) ,  谷口純造 (紀州四万十帯団体研究グループ) ,  谷口純造 (貝塚南高) ,  坂本隆彦 (紀州四万十帯団体研究グループ) ,  坂本隆彦 (同志社大) ,  鈴木稔和 (紀州四万十帯団体研究グループ) ,  鈴木稔和 (周参見小)
資料名： 地球科学  (Earth Science)
巻： 71  号： 4  ページ： 167-184  発行年： 2017年10月25日 
JST資料番号： F0193A  ISSN： 0366-6611  CODEN： CKKAA8  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： “丹生ノ川層”は紀伊半島の四万十累帯白亜系日高川帯の最南部に分布し,かつて「日高川層群丹生ノ川累層」と呼ばれ,放散虫化石からその年代はカンパニアン後期とされた。しかし,その後,南に隣接して分布する古第三系音無川層群と,その層序,砕屑岩組成,地質構造が類似することから,本層は古第三系音無川層群に帰属し,白亜紀を示す放散虫化石を産する岩体は断層により挟みこまれた竜神層のレンズ状岩体と解釈された。しかし,それを裏付ける時代の確証に欠けていた。今回,“丹生ノ川層”最上部の礫岩に含まれる泥岩礫より,初めて暁新世の放散虫化石が発見され,本層の一部が,白亜系ではなくて,古第三紀暁新世以降の堆積物であることが明らかになった。また,この礫岩中の礫には陸上浸食に由来するもの,海底谷での古い付加体からの浸食によるもの,さらに海溝の海底扇状地における同時浸食礫,の3種の礫が存在することが明らかとなった。(著者抄録)

シソーラス用語： *暁新世 ,  *放散虫 ,  動物化石 ,  四万十帯 ,  *和歌山県 ,  古生物記載 ,  生層序

分類 (2件)： 新生代  (DE03040C) ,  第三紀  (DE02060R)

引用文献 (31件)：

• 安間 了・川上俊介・山本由弦(2002)潮岬海底谷沿いの付加体断面と白ウリ貝コロニーの産状:6K#522,#579潜航報告.JAMSTEC深海研究,20:59-75.
• 別所孝範(1997)紀伊半島中西部四万十累帯上部白亜系砂岩の重鉱物組成-とくに,竜神・丹生ノ川累層について-.地質雑,103:377-390.
• 別所孝範(2012)紀伊半島四万十帯砂岩の重鉱物組成と砕屑性ザクロ石組成.地団研専報,59:217-228.
• 別所孝範・中屋志津男(2011)紀伊半島四万十帯古第三系音無川層群の砂岩組成変化から推定されるアンルーフィング.地質雑,117:423-438
• Clark BL and Campbell AS (1942) Eocene radiolarian faunas from the Mt. Diablo area, California. Geol Soc America, Special Paper 39, 112p.

タイトルに関連する用語 (7件)： 紀伊半島 ,  泥岩 ,  礫 ,  発見 ,  暁新世 ,  放散虫化石 ,  研究