抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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スルホニルウレア系除草剤(SU剤)は,多くの雑草に対し高い防除効果がある一方で,人畜に対する毒性が低いため,1980年代から水稲作の一発処理剤として広く利用されてきた。1996年に北海道で抵抗性を示すミズアオイが報告されて以降,現在まで22種類の雑草で抵抗性の発生が確認されている。神奈川県では,コナギMonochoria vaginalis,イヌホタルイSchoenoplectus juncoidesとオモダカSagittaria trifoliaの残存が認められた。そこで,県内各地の水田で繁茂するコナギ,イヌホタルイ,オモダカを採取しSU剤抵抗性の検定を行った。結果,コナギが調査した5地域のうち3市1町で,イヌホタルイは5地域のうち2市で,オモダカは7地域のうち2市1町でSU剤抵抗性の発生が認められた。生物検定は,判定まで数週間から数か月を要した。迅速検定法として,アセト乳酸を代謝する酵素ケトール酸リダクトイソメラーゼの阻害剤CPCAを利用し,モイクロチューブを用いて赤色の発色で検定する方法をイヌホタルイで検討した。その結果,感受性バイオタイプで発色が阻害され,抵抗性バイオタイプで発色が認められた。これにより,抵抗性イヌホタルイの検出に活用できることが確認された。