抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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米粉は日本を含めてアジア諸国にとって重要な食品原料である。米粉の特徴として淡白味,白色および良好な消化性があり,さらに,低エネルギー性などの優れた特徴がある。そこで,米粉を他の穀類粉の代替として使用することが注目されている。現在,日本でも米粉の需要は増加しており,2013年以降,年間3万トン前後の米が米粉用に生産されている。一方,高圧力(高静水圧)による食品高圧加工は非熱的微生物不活性化による腐敗防止に由来する貯蔵期間の延長が目的で発展してきた。また,高圧力による脂質,蛋白質および澱粉等に及ぼす影響が検討されてきた。また,100~600MPaの中高圧領域の圧力条件での食品の物性および成分を改変する新規食品高圧加工技術の研究開発が進められている。即ち,中高圧領域の圧力条件により,蛋白質の立体構造が変化して,数種の酵素の見かけ活性が増大し,豆類および米粒の吸水力が増加することが知られている。ここでは,中高圧処理を導入した微粉砕米粉の製造について概説した。内容としては,1)中高圧処理による食品高圧加工技術,および2)高圧酵素処理製粉法の開発の各項目について解説した。