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J-GLOBAL ID：201702261668687672   整理番号：17A0959615

10 Kの氷から光脱離する水の核スピン異性体比と宇宙の水の起源について

Ortho-to-para Ratio of Water Photodesorbed from Ice at 10 K and the Origin of Interstellar Water

著者 (3件)： 羽馬哲也 (北海道大学低温科学研究所) ,  香内晃 (北海道大学低温科学研究所) ,  渡部直樹 (北海道大学低温科学研究所)
資料名： Journal of the Vacuum Society of Japan  (Journal of the Vacuum Society of Japan)
巻： 60  号： 7  ページ： 264-274(J-STAGE)  発行年： 2017年 
JST資料番号： G0194A  ISSN： 1882-2398  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 解説  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 宇宙で最も豊富に存在する固体物質は氷であり,太陽系の起源や進化を議論するうえで極めて重要である。「現在の太陽系のH₂O氷はいつ,どのような環境でできたのか?」は今でもほとんどわかっていない。この問題に答えるため,「H₂Oの核スピン異性体比(核スピン温度)を観測すること」が30年前に提案され,現在でも観測が続けられている。しかし,観測結果が適切に解釈されているとは,必ずしも言えない。本稿では,これまでの観測研究を紹介し,「H₂Oの核スピン異性体比」を正しく解釈するために行った実験研究を紹介する。今回の実験で宇宙のH₂Oのオルソ/パラ比はH₂O氷生成時の環境温度を反映していないことがわかった。

シソーラス用語： *光解離 ,  極低温 ,  *氷 ,  *核スピン異性体 ,  *比率 ,  温度 ,  *温度依存性
準シソーラス用語： 核スピン温度 ,  環境温度

分類 (1件)： 低温物理一般  (BL07010Q)

引用文献 (51件)：

• 1) T. P. Snow and A. N. Witt: Astrophys. J., 468 (1996) L65.
• 2) E. F. van Dishoeck, E. Herbst and D. A. Neufeld: Chem. Rev., 113 (2013) 9043.
• 3) T. Hama and N. Watanabe: Chem. Rev., 113 (2013) 8783.
• 4) A. C. A. Boogert, P. A. Gerakines and D. C. B. Whittet: Annu. Rev. Astron. Astrophys, 53 (2015) 541.
• 5) A. G. G. M. Tielens and W. Hagen: Astron. Astrophys., 114 (1982) 245.

タイトルに関連する用語 (6件)： 氷 ,  光脱離 ,  水 ,  核スピン異性体 ,  宇宙 ,  起源