抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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2003年の統合深海掘削計画開始以降の古地磁気・岩石磁気学の進歩について,堆積物による相対古地磁気強度推定を中心に紹介した。北大西洋の掘削コアから得られた古地磁気強度データは,過去150万年間の高分解能古地磁気強度スタックの確立に結びついた。従来300万年以前の記録はほとんどなかったが,赤道太平洋の掘削コアから始新世~中新世の相対古地磁気強度記録が得られ,古地磁気強度の年代層序への適用可能年代が拡大した。一方,古環境変動に伴う堆積物の岩相変化,特に生物源・陸源磁性鉱物の割合や堆積速度の変化が,相対古地磁気強度推定に混入する問題が明らかとなった。この解決へ2つの方策を提案した。混入のない古地磁気強度変動記録が得られるようになれば,地磁気強度と逆転間隔の関係や,地磁気変動,地球軌道要素,および気候変動の間のリンケージなど,長年の問題の解決につながると期待される。(著者抄録)