抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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鋳物には,他の加工法と異なり,どのような形状・寸法のモノでも自由に作れるという特徴がある。特に,複雑な大型製品においては,鋳造は圧倒的な優位性を持つことになる。しかしながら,鋳造は相変態を伴う加工法であるため,特に冷却速度の遅い大型鋳物では非常に難しい加工法である。本稿では,大物を主体に鋳物における熱処理および変形と歪みについて解説した。まず,残留応力の特徴(表面に圧縮応力を残すことが基本),発生メカニズム(歪み格子による説明図など),残留応力の除去(歪取り焼鈍,および枠内焼鈍・シーズニング)を述べた。次に,鋳物の縮み代や反り(鋳物の縮み代,鋳物の反り,鋳物の反りに対する対策),更に,割れ(鋳物内部応力が資材自体の破断応力を超えると発生)や各種処理サイクル(Fe-C系状態図による焼きなまし温度範囲,鋳鉄と鋼の熱処理と組織変化など)を紹介した。最後に,焼入れ(素材硬度と焼入れ硬さ,焼入れ温度)に言及した。