抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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サトウキビの害虫ケブカアカチャコガネの交信かく乱剤が農薬登録されたが,他の剤と比べ面積当たりの有効成分量,プラスチック使用量が多くコスト高である。そこで有効成分量,プラスチック量を減らすため小型のディスペンサー(ミニディスペンサー)を作成して防除効果を検討した。ケブカアカチャコガネの性フェロモンは2-ブタノール(2B)で,誘引活性は立体異性体の一方のみで認められるが,交信かく乱はラセミ体で認められる。作成したミニディスペンサーは生分解性プラスチックを用い,外形2.2mm,長さ2cm,1個当たり2B16mg封入されている。このミニディスペンサーを800m
2当たり2000個,4000個,8000個をサトウキビ株元に処理した。対照としてロープ型ディスペンサーを800m
2当たり500mを処理した。ミニディスペンサーの効果は8000個>4000個>2000個であり,4000個でロープ型と同等の効果であった。雄成虫の捕獲数も同程度減少した。4000個処理の2B,プラスチック使用量はロープ型の10%,16%となる。ミニディスペンサーの有効性は確認できたが,対象害虫の市場性の低さや申請に必要なデータ量が多いことから農薬登録に至らなかった。他の害虫への応用を期待する。