抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
多孔性配位高分子(PCP)はナノサイズの規則的な細孔構造をもつ金属錯体のことであるが,Metal-Organic-Framework(MOF)とも呼ばれる。この物質群は現代化学において一つの大きな分野を形成しており,大変活発な研究が展開されている。本稿では,高輝度放射光粉末回折法によるPCPの細孔内に吸着されたガス分子の観測とゲスト-ホスト相互作用について考察した。まず,PCPの細孔内にガス分子が取り込まれていることを確認するため,PCPにガス分子を吸着した状態でのX線結晶構造解析,並びに吸着ガス分子の直接観察を示した。特に吸着分子として酸素分子に着目し,吸着酸素分子の構造と磁性についての研究結果を解説した。次世代のエネルギー源の1 つとして水素が大きく注目を集めているが,水素貯蔵合金のように物質に水素を吸わせる方法としてPCPへの期待が大きい.そのため,水素分子がどのような状態で取り込まれているかを知ることが大変重要であるとの認識から,ピラー層構造をもつ配位高分子(CPL-1)における水素吸着構造の解析結果を概説した。