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J-GLOBAL ID:201702295733872310   整理番号:17A0219530

山口県秋吉台西部の白亜紀於福プルトンとその鉱化作用との関係

The Cretaceous Ofuku Pluton and Its Relation to Mineralization in the Western Akiyoshi Plateau, Yamaguchi Prefecture, Japan
著者 (7件):
資料名:
巻: 66  号:ページ: 85-113  発行年: 2016年 
JST資料番号: W1919A  ISSN: 1344-1698  CODEN: REGEFQ  資料種別: 逐次刊行物 (A)
記事区分: 原著論文  発行国: オーストラリア (AUS)  言語: 英語 (EN)
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秋吉台及びその周辺の白亜紀於福プルトンのマグマ作用と鉱化作用の間の関係について,野外調査,記載岩石学的及び地球化学的分析,K-Ar年代測定,流体包有物データの結果をとりまとめて検討した。於福プルトンは1.5×1.0kmの範囲に分布し,秋吉台西部の秋吉石灰岩,大田層群及び常森層の古生代付加コンプレックス中に迸入している。プルトンはイルメナイト系列で累帯し,主として早期の相互に漸移するトーナル岩と花崗閃緑岩と,それらに併入する後期の花崗岩とアプライトで構成される。於福プルトンはハーカーダイヤグラム上で60.4~77.9wt.%SiO2の中間から珪質の組成であるが,70.5から73.4wt.%SiO2(無水で)の間に組成ギャップが存在する。モード組成と化学組成の変化から,親マグマはトーナル岩質であると考えられる。マスバランス計算に基づく結晶分化作用の定量モデルと,全結晶相についての主要及び微量元素データを用いたレイリー分化モデルから,マグマ分化作用は主として初期ステージの斜長石・ホルンブレンド・単斜輝石・斜方輝石の結晶分化作用と,後期ステージの石英・斜長石・黒雲母・ホルンブレンド・燐灰石・イルメナイト・ジルコンの結晶分化作用によってコントロールされていることが明らかになった。花崗閃緑岩マッシュから抽出された残存メルトはその後於福プルトンの北及び西部にメルトレンズとして迸入し,花崗岩とアプライトを形成した。プルトンの年代は,ホルンブレンドと黒雲母のK-Ar年代測定によって各々99-97Maと101-98Maと見積もられた。両年代は分析誤差の範囲内で一致し,於福プルトンとそれに伴う大和鉱山が,関門階から周南階のイルメナイト系列花崗岩類と成因的に関係している山陽帯のタングステン区に属することを示している。アプライトはClに富む燐灰石とREEに富むモナズ石-(Ce),褐簾石-(Ce),ゼノタイムとバストネス石-(Ce)を含有し,残存メルトはハロゲンとREEsに富んでいたことを示す。於福プルトンのトーナル岩-花崗閃緑岩はNaClとKClのような娘鉱物を伴う多数の3相流体包有物を含み,気体/液体(V/L)体積比が0.2から0.9であることから,流体は沸騰したことが示唆される。これに対して,花崗岩とアプライトはV/L比の低い低塩度の2相包有物を含有する。花崗閃緑岩はプルトンの大部分を占め,塩化化合物娘鉱物を伴うV/L比の多様な包有物は,その沸騰流体が鉱化作用と関係していることを示唆している。この流体はCuとZnのような卑金属をもたらすことが可能で,於福プルトンの内外にCu鉱床を形成した。秋吉台からの花崗岩類中の流体包有物の産出と組成は,この地域のCu鉱化作用と直接結びついており,流体包有物が鉱化作用の指標として有効であることを示す。Copyright 2017 Wiley Publishing Japan K.K. All Rights reserved. Translated from English into Japanese by JST.
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金属鉱床  ,  深成岩 
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