抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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一般的に,ボイドはろう付および/あるいは凝固の際にロウ付け部に形成する。これまでの著者らの研究において,ボイド形成における差異は隙間幅に付随することはなかった。従って,本研究の目的は,ろう付時間での溶融ロウ付けフィラー金属の挙動に及ぼす隙間幅の影響を調べボイド形成機構を明確にすることであった。黄銅をベース金属として用いた。二つの形態の溝を,それらのそれぞれの濡れ挙動を観察するために母地金属上に形成した。一つは5mm幅のL-形状で,水平方向に向かう濡れと重力に反対の方向を考慮した。他は14.5×32.5mmの正方形状で,これは水平,垂直および対角方向に向かう濡れを考慮し,100あるいは500μmの深さを有していた。ベース金属をりん銅ロウ付けフィラー金属でロウ付けし,側表面を加熱の際にX線で照射した。X線透過試験から,500μm隙間については,溶融ロウ付けフィラー金属の濡れと広がりが底部表面から生じ;さらに,ボイドはフィラー金属が垂直に広がる時に形成することを見出した。ボイドは,隙間中の広がり速度の差異によってボイドを避けるようにロウ付けフィラー金属が流れることで形成すると思われる。対照的に,100μm隙間については,溶融ロウ付けフィラー金属の濡れと広がりは500μm隙間よりもはるかに速く,多数のボイドが形成した。隙間幅の変更が溶融ロウ付けフィラー金属の挙動とボイド形成に影響することを示唆している。単位時間あたりの溶融フィラー金属の広がり速度を測定した。面のボイド間のフィラー金属の広がり速度の差異がボイド率と相関することを見出した。この測定が,ボイド率は,隙間中の広がり速度の差異が減少する時に低下することを示した。(翻訳著者抄録)