抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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カキ「秋王」(福岡県育成)や「太秋」はサクサクとした食感(サクサク感)が特長である。このサクサク感を評価した報告は少ないため,客観的な数値でサクサク感を評価する手法について検討した。クリープメータの荷重測定値から算出したCrispness Index(CI)は,「秋王」および「太秋」のサクサク感の官能評点と対数回帰し,決定係数は0.9程度と適合度が大きかった。また,「太秋」を5°Cで20日間貯蔵した場合,サクサク感とCIは低下したが,果肉硬度やクリープメータで測定した最大荷重は低下しなかったことから,CIはサクサク感の低下を客観的に評価できると考えられた。甘ガキ品種間の物性をCIで比較すると,サクサク感を有しない「富有」や「西村早生」の方が「太秋」および「秋王」より高い値を示した。CIを最大荷重で除した値で比べたところ,「秋王」と「太秋」で最も大きく,サクサク感を有しない「早秋」,「富有」および「西村早生」より有意に大きかったことから,品種の食感の違いを明らかにするときは,CIと最大荷重の両方から判断する必要があると考えられた。以上のことから,サクサク感を有する品種の貯蔵によるサクサク感の変化については,クリープメータを用いて測定したCIで適正に評価できること,品種間の比較ではサクサク感を有する品種と有しない品種をCI/最大荷重で区別できることが明らかになった。(著者抄録)