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J-GLOBAL ID：201802233728726963   整理番号：18A2014102

『周髀算経』・「一寸千里」則とその成立が規定する宇宙構造

Properties of the Principle of “1 cun for 1000 li” in Zhoubisuanjing and Constraints to the Structure of Cosmos imposed by the Presence of the Principle within the Data

著者 (1件)： 北橋忠宏 (日本計量史学会)
資料名： 計量史研究  (Bulletin of the Society of Historical Metrology, Japan)
巻： 40  号： 1  ページ： 31-37  発行年： 2018年10月20日 
JST資料番号： L3457A  ISSN： 0286-7214  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： Zhou-bi-suan-jing(周髀算経)において,「一寸千里」則のShadow原理は,宇宙の構造を検討することにおいて重要な役割を果たした。これまでの論文の多くは,原理の定量的側面にあまり注意を払っていない。本論文では定性的特性に焦点を当て,上記の原理が観測データよりもむしろ経験から推論されると結論した。これは,「千里」がその時代に正確に測定できないというもので,その価値は経験的ではなく概念的なものでなければならず,原則自体はその不正確さのために概念的なものである。さらに,観察されたデータの中で原理に似た規則性の存在は,宇宙の構造に関連していることが示されている。実際には,ガイトンの教義を前提として,上記の原理を受け入れる宇宙は大きさが有限であることが示されている。一方,地球は立方体であると仮定して,無限の宇宙モデルから計算されたルールは他のものよりも原理的に似ているので,有限の宇宙は有限のものよりも適している。(翻訳著者抄録)

シソーラス用語： *宇宙論 ,  測定データ ,  モデル ,  スケール則 ,  規則度 ,  測定精度 ,  寸法精度 ,  大規模 ,  多面体 ,  定量分析 ,  *古文書
準シソーラス用語： 立方体

分類 (2件)： 宇宙論  (DB07000D) ,  科学技術一般  (AA01000H)

引用文献 (5件)：

• 能田忠亮:周髀算経の研究、東方文化学院京都研究所研究報告,3(1933)pp.1-159;能田忠亮、東洋天文学史論叢、恒星社 厚生閣(1989)所収
• 篠原俊次:魏志倭人伝の里程単位 その4-「一寸千(短)里」説批判-、計量史研究7-1(1985)p.7~22
• 下司和男:『周髀算経』にみられる数値について-一寸千里説の意味するもの-、計量史研究33-1(39)(2011)p.43~51
• 谷本茂:中国最古の天文算術書『周髀算経』之事、数理科学、177(1978)p.52~56
• 安本美典:邪馬台国論争と古代中国の「里」-谷本論文の意味-、数理科学、177 1978)p.56~58

タイトルに関連する用語 (2件)： 規定 ,  宇宙