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J-GLOBAL ID：201802264393150061   整理番号：18A0176879

衣服下への空気吹込みによる放熱促進効果

The Promotion of Heat Radiation with Air Blowing Under Clothes

著者 (4件)： 今井素惠 (椙山女学園大学生活科学部) ,  井上尚子 (椙山女学園大学生活科学部) ,  上甲恭平 (椙山女学園大学生活科学部) ,  高橋勝六 (元椙山女学園大学)
資料名： 日本家政学会誌  (Journal of Home Economics of Japan)
巻： 68  号： 12  ページ： 662-673(J-STAGE)  発行年： 2017年 
JST資料番号： F0763A  ISSN： 0913-5227  CODEN： NKGAEB  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 衣服の下に空気を送入することによる熱放散促進を研究する目的で,温水を入れたガラス瓶からの熱移動を測定し,瓶を人体と比較した。瓶は,綿布で密着して包み,5mmのギャップを開けて布でカバーした。綿布に汗水を供給し,ギャップに空気を送った。温水温度の低下から熱移動速度を求めた。綿布表面とまわりの空気の間の熱移動係数は,汗水供給無しの熱移動の場合について求めた。汗水供給したときの熱移動速度は,周りの空気の温度の上昇とともに減少したが,空気の温度が温水の温度に近くなったとき,ギャップ内の高速の空気移動速度はゼロにならなかった。全熱移動速度から顕熱移動速度を差し引いて求めた潜熱移動速度から求められる綿布表面での蒸発速度は,綿布表面と周囲空気との間の水の分圧の差に比例する。物質移動係数は,ギャップ内の空気速度と相関する。人体からの熱移動速度が与えられているとき,周りの空気の温度は,熱移動係数と物質移動係数を用いて求められた。計算した空気の温度は,ギャップ内の空気の速度の増加,熱移動速度の減少,空気の湿度の減少,および,ひとの皮膚表面の湿度の増加とともに増加する。衣服の下に空気の送入がないときの人体からの熱移動速度は,夏に湿度が高い日本の暑く乾燥した地域では十分に高くはないが,高温で,湿度が高い条件では,空気送入での熱移動速度は十分である。(翻訳著者抄録)

シソーラス用語： 衣服 ,  *衣服内気候 ,  *熱放射 ,  *エアレーション ,  *伝熱促進 ,  顕熱 ,  送風 ,  伝熱 ,  *汗 ,  潜熱 ,  蒸発速度 ,  物質移動係数 ,  湿度 ,  熱伝達率 ,  モデリング ,  ガラス瓶
準シソーラス用語： 放熱 ,  *空気吹込 ,  熱移動 ,  汗水 ,  熱移動係数

著者キーワード (12件)： 被服 ,  熱移動 ,  空気吹込み ,  潜熱移動 ,  熱移動係数 ,  物質移動係数 ,  clothes ,  heat transfer ,  air blowing ,  latent heat transfer ,  heat transfer coefficient ,  mass transfer coefficient

分類 (2件)： 気体の輸送現象  (BJ01022N) ,  対流・放射熱伝達  (PA02030K)

引用文献 (30件)：

• 1) 鎌田佳伸. 数値解析によるフィラメント集合体の有効熱伝導率. 繊学誌. 1975, 31, T317-T323
• 2) 楊燕, 冨田明美, 髙橋勝六. 衣服の保温性評価指標としての布の熱移動特性. 家政誌. 2008, 59, 583-593
• 3) 須田成美, 河田敏勝, 上甲恭平, 井上尚子, 高橋勝六. 衣服の保温性のための詰め物による放射熱移動の遮へい性. 家政誌. 2016, 67, 14-22
• 4) 入鹿山勝郎. 衣服の熱学的研究. 国民衛生. 1935, 12, 1285-1327
• 5) 渡辺ミチ, 茂木朋子. 熱遮断能から見た衣服の着方-衣服下の空気層の厚さの最適値. 家政誌. 1954, 5, 416-418

タイトルに関連する用語 (4件)： 衣服 ,  空気吹込み ,  放熱 ,  促進