抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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近年,ドローン,災害救助ロボット,無人搬送車など,ネットワーク経由で制御可能なロボットが注目を集めており,様々な手法が研究されている。ネットワーク経由で操作する機器においては,ネットワークの遅延が大きな問題となる。ネットワーク経由で機器を操作する際には,遅延時間分先のロボットの状態の予測が必要となる。しかし,予測した状態にロボットが達するとして,遅延分先の状態を予測したうえで制御を行うと,車輪のスリップやネットワークの遅延時間の揺らぎといった環境変動により,予測した状態と実際の状態の誤差が大きく異なり,事前に想定した制御ができなくなるという問題が生じる。本稿では,遠隔制御のための環境同定をベイズ推定を用いて行う手法を提案する。本手法では,事前分布と観測により得られた情報をもとにベイズ推定により,ロボット制御により生じる誤差を推定し,推定結果を考慮してロボットの制御を行う。さらに,上記の事前分布を,ロボットを制御した結果を評価値として用いた遺伝的アルゴリズムにより定める。本稿では,提案手法の有効性をシミュレーションにより評価し,提案手法が制御目標からのずれを抑えながらロボットを動作させるのに,有効であることを示す。さらに,実機実験を通し,提案手法により実際の遠隔制御ロボットを制御可能であることを示す。(著者抄録)