抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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今日まで,産卵鶏に及ぼすソバフィターゼの影響はまだ研究されていない。そこで本研究では,非発芽ソバ(BU)または発芽ソバ(GBU)を添加した非フィチン酸P欠乏飼料を与えた産卵鶏の生産性能,卵質およびリン(P)バランスを比較した。実験食(17.8%CP,2988kcal/kg ME)は2つの対照飼料から成り,全ての栄養所要量を満たす陽性対照(PC)およびPC飼料のそれより0.16%少ない非フィチン酸P含有の陰性対照(NC),そしてNC飼料の未処理材料と共に,BUまたはGBUとトウモロコシを取り替えることにより調製した6つの実験食(10%,15%,20%のBUまたはGBUを含有)から成った。56羽の産卵鶏(46週齢)を8つの飼料群に割り当て(各7羽のめんどり),実験食を6週間与えた(1週は順化のために使用し,その後の5週間はデータ収集のために使用した)。非フィチン酸P欠乏NC飼料を与えた産卵鶏における生産性能(鶏卵生産,飼料摂取量,卵重および卵質量)および卵殻品質(殻破断強度,殻重および殻厚)の低下は,NC飼料に少なくとも15%BUおよび10%GBUを添加することにより回復した。NC群に比べ,総P保持は20%BU,15%GBUおよび20%GBU群で有意に増加し,排出はこれらの群で有意に減少した。経済的に重要なパラメータとしての鶏卵生産を考慮して,ソバフィターゼの340フィターゼ単位(PU)/kg飼料が産卵鶏において0.10%非フィチン酸Pと同等であることを見出した。これらの結果は,非フィチン酸P欠乏食におけるソバの添加が産卵鶏における欠乏を軽減し,Pアベイラビリティを改善できることを示唆した。(翻訳著者抄録)