抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
持続可能な都市構造を実現するために,立地適正化計画システムを都市計画基本計画の先進版として確立した。それらの中で,多くの都市は,市民の日常生活を支援し,中心が公共輸送によってネットワーク化された集中的な都市構造によってコンパクトシティを構築するためのセンターとして「地域センター」を指定することを計画している。このような計画は,西ヨーロッパで提案されたコンパクトシティの概念によって影響されてきたが,日本に特有の集中的な都市構造の形状とその計画理論が必要である。本研究の目的は,都市基本計画との比較により,地域センターの中心施設の指定と立地適正化計画でカバーされる地域における地域センターの指定方針を明らかにし,各都市が目指す集中的な都市構造の特徴を明らかにすることである。2017年12月31日までに立地適正化計画を設定した都市のうちで,本研究で調査した目標都市は,人口10万~50万の地方都市の24都市とした。得られた結論は以下の通りである。1)地域センターの数は都市と都市の間で異なるが,多くの場合,輸送,行政,商業の機能が地域センターの中心として設定され,特に交通機能を持つ駅が最も頻繁に指定され,全体の40%を占める。行政機能は,多くの出張所を持って地方都市で指定されているので,多くは合併前の古いオフィスであるため,都市化抑制地域と都市計画外地域に位置する。商業機能は単一の商業施設ではなく,利用地域と商業集中地域だけに指定されている。2)立地適正化計画において,5つの都市だけが,都市計画基本計画のそれらを変えることなく,地域センターを指定した。首都圏内の都市は地域センターを減少させる傾向があり,地方都市は地域センターを追加する傾向があり,いくつかの都市は新しい立地政策を導入することによって多くの地域センターを追加した。3)地域センターの大部分は都市機能誘導区域として指定され,地域センターを中心に都市機能を強化することを目的とした都市構造を目指している。一方,地方都市では,都市機能誘導区域が設定できない場所に多くの地域センターが設置されている。4)多くの都市は地域センターによってカバーされた地域を指定しないが,他方では,都市の半分以上がそれらによってカバーされており,それらの多くは以前の行政部門に設定されている。5)各都市分類における都市構造の特徴をまとめると,首都圏内の都市において,駅は中央施設であり,カバーする地域はしばしば設定されていないが,地方都市では,カバーする地域は二重に指定されており,都市全体でより身近なコミュニティの基盤として設定される傾向がある。地域センターは多様な役割を持ち,各自治体の政策によりセンターの配置が計画されている。(翻訳著者抄録)