抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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火星の角礫岩隕石であるNWA7034(通称Black Beauty)から火星起源の有機物を見つけ,その形成・進化過程を明らかにすることを目的とした。アプローチとして,X線・電子線・イオン線を用いた複合顕微分析手法(化学状態:STXM・微細組織と微小領域での同位体情報:NanoSIMS・鉱物観察:TEMから得られた結果を相補的に解釈する)を用いた。STXM-NanoSIMS-TEMにより得られた有機物-鉱物-水の相互作用解析の結果として,「有機物は水質変成を受けたことを示す官能基組成を持っており,それを支持するように,水の存在下で生成する二次鉱物(ハライトや粘土鉱物)と共存している」という結果を得た。加えて,「この有機物の持つ水素同位体比(δD)は火星表層の値に非常に近い(もしくは火星と地球の値のミキシングの)ため,火星由来の有機物であるとの解釈が妥当である」ことを示した。(著者抄録)