抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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天文学・宇宙科学は,理科の様々な領域と深く関係する総合科学・応用科学である。このような天文学・宇宙科学の側面に関して,教員養成系の学部生は,天文学・宇宙科学と理科の他の領域との関係をどのように捉えているのだろうか。我々は,これを明らかにするために,教員養成系学部に所属し理科を専門としている1-3年生の学部生130名を対象にアンケート調査を行った。調査は,アンケート項目として,主に中学校の理科の教科書を参考に26単元を選び,これらと天文学・宇宙科学との関連の深さを5段階で回答する形で行った。調査の結果,以下のような傾向が見出された。1)物理に関する単元では「音」以外で7-9割が「関係がとても深い」または「関係が深い」と回答した。2)化学に関する単元では,物理に関する単元に次いで「関係がとても深い」または「関係が深い」という回答が多いものの,「イオン」「酸・アルカリ」では「関係ない」または「全く関係ない」を選択する学生が多かった。3)生物に関する全ての単元で,5-6割が「関係無い」または「全く関係無い」と回答しており,今回調査した全ての単元の中で,天文学・宇宙科学と最も関係が無いと考えられていることが明らかになった。4)地球科学や地球物理に関する単元については,化学的単元に似た傾向が見られ,「岩石・鉱物」と「天気・気象」には6-7割が「関係がとても深い」「関係が深い」と回答したが,その一方で「地層」と「化石」に対して,そのように回答したのは3-4割程度であった。(著者抄録)