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J-GLOBAL ID：202002224277573381   整理番号：20A0942270

声のピッチ感の錯覚と疑似歌声・疑似ささやき声による検討

Investigation of Voice Pitch Illusion Using Quasi Singing Voice and Quasi Whisper

著者 (2件)： 内田照久 (大学入試セ) ,  森勢将雅 (明治大 総合数理)
資料名： 情報処理学会論文誌ジャーナル(Web)
巻： 61  号： 4  ページ： 807-816 (WEB ONLY)  発行年： 2020年04月15日 
JST資料番号： U0452A  ISSN： 1882-7764  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 声道長の縮小や拡大を模して,スペクトル包絡の周波数軸を伸長圧縮した声質変換音声では,基本周波数(f_o)の高低関係と,声の高さの印象評価が逆転することがある.このピッチ感の錯覚が起こる条件を精査するため,標準f_o軌跡,平坦f_o軌跡,逆相f_o軌跡,疑似歌声,疑似ささやき声による評価実験を行った.その結果,標準f_o軌跡と逆相f_o軌跡ではピッチ感の錯覚が生起したが,平坦f_o軌跡では消失した.疑似歌声条件では錯覚量はやや低下したが,f_oの高低によるピッチ感への支配性は必ずしも検証されなかった.一方,f_oや調波構造が存在しない疑似ささやき声では,スペクトル周波数軸の伸縮に呼応した高低判断がなされていた.(著者抄録)

シソーラス用語： *音声 ,  *錯覚 ,  *音の高さ ,  発声 ,  エンベロープ ,  音声処理 ,  逆相 ,  軌跡 ,  音響分析
準シソーラス用語： スペクトル包絡 ,  *ピッチ【音】 ,  歌声 ,  *声 ,  声質変換 ,  調波構造

分類 (2件)： 音声処理  (JE05000E) ,  その他の情報処理  (JE15050M)

引用文献 (17件)：

• Smith, D.R.R. and Patterson, R.D.: The interaction of glottal-pulse rate and vocal-tract length in judgements of speaker size, sex, and age, Journal of Acoustical Society of America, Vol.118, No.5, pp.3177-3186 (2005).
• 内田照久:話者の匿名性の確保を目的とした声道長の制御を模した声質変換の評価,日本音響学会誌,Vol.73, No.3, pp.151-162 (2017).
• 森勢将雅:音声分析合成,日本音響学会(編)音響テクノロジーシリーズ 22,コロナ社 (2018).
• Uchida, T.: Reversal of relationship between impression of voice pitch and height of fundamental frequency: Its appearance and disappearance, Acoustical Science & Technology, Vol.40, No.3, pp.198-208 (2019).
• 日本基礎心理学会:錯視・錯聴コンテスト 2016(第8回),入手先 http://www.psy.ritsumei.ac.jp/ ̃akitaoka/sakkon/sakkon2016.html (参照 2019-05-16).

タイトルに関連する用語 (4件)： 声 ,  ピッチ ,  錯覚 ,  歌声