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J-GLOBAL ID：202002224603936521   整理番号：20A0119679

熱活性化遅延蛍光材料の励起状態構造ダイナミクス

Geometrical Dynamics in the Excited States of Thermally Activated Delayed Fluorescence Materials

著者 (3件)： 宮田潔志 (九大) ,  西郷将生 (九大) ,  恩田健 (九大)
資料名： 光化学  (Photochemistry)
巻： 50  号： 3  ページ： 189-192  発行年： 2019年12月20日 
JST資料番号： L1031A  ISSN： 0913-4689  CODEN： KOKAEQ  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 解説  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 励起状態を調べることは,光機能材料の機構を解明するために重要である。ここでは,電子励起状態における分子幾何学の観点から,第三世代有機発光ダイオード(OLED)材料,すなわち熱活性化遅延蛍光(TADF)分子に焦点を当てた。S₁とT₁の間の同一エネルギー差を有する4つのカルバゾール-ベンゾニトリル(Cz-BN)誘導体を調べたが,明確なTADF活性を示した。時間分解赤外(TR-IR)振動分光法を用いて光励起によるそれらの幾何学的変化を系統的に比較した。著者らは,大部分のTADF活性分子,4CzBNが光励起後にほとんど構造変化を示さないが,一方,TADF不活性分子はS₁-T₁変換において比較的大きな変形を示すことを見出した。これは構造変形の抑制がCz-BN誘導体の場合の逆系間交差に対する活性化エネルギー障壁を最小化するために重要であることを意味する。(翻訳著者抄録)

シソーラス用語： *遅延蛍光 ,  *励起状態 ,  材料 ,  電子励起 ,  *発光ダイオード ,  時間分解分光法 ,  赤外スペクトル ,  振動スペクトル ,  光ポンピング ,  無放射遷移 ,  活性化エネルギー ,  ポテンシャル障壁 ,  ポンププローブ法 ,  分子構造 ,  光機能材料 ,  *熱活性化遅延蛍光 ,  *有機EL素子
準シソーラス用語： 系間交差 ,  *有機発光ダイオード

分類 (2件)： 分子の電子構造  (BH05010Q) ,  有機化合物・錯体の蛍光・りん光(分子)  (BH06062I)

物質索引 (5件)： 2,3,5,6-テトラキス(9H-カルバゾール-9-イル)ベンゾニトリル ,  2,3,6-トリス(9H-カルバゾール-9-イル)ベンゾニトリル ,  2,4,5,6-テトラキス(9H-カルバゾール-9-イル)イソフタロニトリル ,  3,4,5-トリス(9H-カルバゾール-9-イル)ベンゾニトリル ,  4,5-ビス(9H-カルバゾール-9-イル)フタロニトリル

引用文献 (11件)：

• M. A. Baldo, S. Lamansky, M. E. Thompson and S. R. Forrest, Appl. Phys. Lett., 75, 4-6 (1999).
• H. Uoyama, K. Goushi, K. Shizu, H. Nomura and C. Adachi, Nature, 492, 234-238 (2012).
• T. Hosokai, H. Matsuzaki, H. Nakanotani, K. Tokumaru, T. Tsutsui, A. Furube, K. Nasu, H. Nomura, M. Yahiro and C. Adachi, Sci. Adv., 3, e1603282 (2017).
• M. Saigo, K. Miyata, S. Tanaka, H. Nakanotani, C. Adachi, and K. Onda, J. Phys. Chem. Lett., 10, 2475-2480 (2019).
• N. Fukazawa, T. Tanaka, T. Ishikawa, Y. Okimoto, S. Koshihara, T. Yamamoto, M. Tamura, R. Kato and K. Onda, J. Phys. Chem. C, 117, 13187-13196 (2013).

タイトルに関連する用語 (3件)： 熱活性化遅延蛍光 ,  励起状態 ,  ダイナミクス