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J-GLOBAL ID：202002236221270639   整理番号：20A1533015

藻類学最前線 気候変動に伴う藻場群集の地理的分布変化

著者 (1件)： 熊谷直喜 (環境研 気候変動適応セ)
資料名： 藻類  (Japanese Journal of Phycology)
巻： 68  号： 2  ページ： 91-97  発行年： 2020年07月10日 
JST資料番号： Y0347A  ISSN： 0038-1578  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 解説  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： ・海藻類と類似した生態的位置にある造礁サンゴ類との比較や関連する生物群との相互作用,生態系機能の変化などの観点から,気候変動影響下の藻場群集の広域変化を紹介。
・海藻の分布拡大速度の平均は海洋生物全体の約0.6倍と遅く,一方,海藻の分布縮小速度の平均は海洋生物全体の約2.7倍であり,海藻の分布は拡大に乏しく,縮小が激しい特徴。
・造礁サンゴ類は海藻同様に沿岸生態系の基盤を構築する生産者であり,暖海性種が九州から千葉県にかけての黒潮流域,九州北部にかけての対馬暖流域の外海に面した地域で広く生息域を拡大。
・気候変動影響下における海流輸送の効果は,藻場衰退やサンゴ群集など他生態系への変化をもたらすことが定量的解析によって判明。

シソーラス用語： *気候変動 ,  *藻場 ,  *地理的分布 ,  花虫類 ,  海藻 ,  生態系 ,  海流 ,  黒潮 ,  暖流 ,  群集 ,  沿岸生態系 ,  造礁サンゴ ,  対馬暖流 ,  腔腸動物 ,  無脊椎動物 ,  流体流
準シソーラス用語： 海藻類 ,  生物群集

分類 (2件)： 海藻類  (FH02040G) ,  気候学,気候変動  (DC05140T)

引用文献 (67件)：

• 吾妻行雄 1995. 北海道日本海南西部沿岸の磯焼け. 北水誌だより 31: 3-9.
• 秋田晋吾 2018. 藻場の遺伝的多様性研究 : 現状と今後の展望. 藻類 66: 165-168.
• Akita, S., Hashimoto, K., Hanyuda, T. & Kawai, H. 2020. Molecular phylogeny and biogeography of Ecklonia spp. (Laminariales, Phaeophyceae) in Japan revealed taxonomic revision of E. kurome and E. stolonifera, Phycologia, DOI: 10.1080/00318884.2020.1756123.
• 秋山清二・長沼美和子・片山知史 2009. 千葉県館山湾におけるアイゴの生活年周期. 水産工学 46: 107-115.
• 馬場将輔 2014. 新潟県産ホンダワラ類5種の成長と生残に及ぼす温度の影響. 海生研研報 19: 53-61.

タイトルに関連する用語 (5件)： 藻類学 ,  気候変動 ,  藻場 ,  群集 ,  地理的分布