抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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日本の水稲栽培において労働力の減少やコスト削減への対応として直播栽培の導入が進められている.東北有数の水田作地帯である山形県庄内地方においても,近年直播栽培面積が年々増加する傾向にある.当該地域で現在主流である直播技術は,鉄コーティング湛水直播であり,直播栽培全体に占める面積割合は約7割に上っている.しかし庄内地方においても農家の高齢化が深刻な状況にあり,今後担い手層の規模拡大が急速に進行していくことが予想される.そこで本研究では,庄内地方における直播栽培の導入可能性を検討することを目的に,庄内地方における直播栽培の現状と課題を明らかにし,現行の技術よりさらに省力・低コスト化が図られる「無コーティング代かき同時播種直播」及び「不耕起V溝乾田直播」の栽培試験の結果からその導入効果と課題を明らかにする.調査の結果,庄内地方では鉄コーティング直播の普及率が高いが,現状よりもさらに規模拡大が可能な技術,コスト低減が図られる技術が求められていることが明らかとなった.そして当該技術の栽培試験の結果からは無コーティング直播,不耕起V溝直播ともにその省力・低コスト性が明らかとなった.さらに,これらの技術を導入した場合の規模拡大可能性について,既往の直播栽培体系と比較して検討を行った結果,より一層の規模拡大が可能となることが示唆された.(著者抄録)