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J-GLOBAL ID：202102261035029250   整理番号：21A1721871

梅酢ポリフェノールの抗ウイルス活性とその応用(呼吸器感染症予防)に向けた試み

著者 (10件)： 池田敬子 (和歌山県医大 保健看護) ,  辻本和子 (和歌山信愛女短大) ,  西出充徳 (和歌山信愛女短大) ,  味村妃紗 (和歌山大 食農総合研究教セ) ,  三谷隆彦 (和歌山大 食農総合研究教セ) ,  長尾多美子 (四国大学短大) ,  ARAKAWA Tsutomu (Alliance Protein Lab., CA, USA) ,  桑原知己 (香川大 医) ,  小山一 (和歌山信愛女短大) ,  小山一 (和歌山県医大 医)
資料名： 日本防菌防黴学会誌  (Journal of Antibacterial and Antifungal Agents)
巻： 49  号： 6  ページ： 307-315  発行年： 2021年06月10日 
JST資料番号： G0816B  ISSN： 2187-431X  CODEN： JSAABO  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 解説  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 梅干しの生産過程では副生成物として多量の梅酢を生じる。この梅酢中には梅果実に含まれていたポリフェノールが多量に含有されている。このポリフェノールは三谷らにより梅酢ポリフェノール(UP)として工業的に精製され,我々はUPのウイルスに対する作用について調べてきた。インビトロの系での解析からUPが細胞毒性を示さない濃度でウイルス増殖抑制作用(抗ウイルス作用)やウイルス不活化作用(消毒作用)を示すことを見出し,さらに不活化作用に対するタンパク質による妨害作用の克服を目指して,UPと協働的に働く化合物についても検討した。また,これらの結果に基づいてうがい薬として用いた場合の呼吸器感染症への予防効果を臨床研究として調べ,感染防御効果として有意な結果を得た。本総説では,網羅的な記述を避け,組織障害作用が少ない消毒薬の意義とその応用について論じるとともに,我々がこれまで見出してきたUPの抗ウイルス作用とその応用に向けた研究を中心に紹介する。(著者抄録)

シソーラス用語： *食酢 ,  *多価フェノール ,  *抗ウイルス作用 ,  呼吸器感染症 ,  感染予防 ,  食品成分 ,  食品分析 ,  酵素タンパク質 ,  変化 ,  RNAウイルス ,  DNAウイルス ,  コロナウイルス科 ,  殺菌薬 ,  フェノール類 ,  不飽和カルボン酸 ,  培養細胞 ,  オレフィン化合物 ,  アミノ酸 ,  脂肪族アミン ,  脂肪族カルボン酸 ,  第一アミン ,  脂環式アルコール ,  カルボン酸エステル ,  ヒドロキシ酸 ,  ポリオール ,  フェノールエーテル
準シソーラス用語： Vero細胞 ,  コロナウイルス ,  ヒドロキシケイ皮酸 ,  消毒薬 ,  *梅酢 ,  病原体不活化

分類 (3件)： 食品の化学・栄養価  (FJ01020J) ,  果実とその加工品  (FJ11030Z) ,  発酵調味料  (FK04030S)

物質索引 (8件)： N^α-アセチルトリプトファン ,  p-クマル酸 ,  アルギニン ,  オクタン酸 ,  クロロゲン酸 ,  ネオクロロゲン酸 ,  フェルラ酸 ,  プルノースIII

引用文献 (23件)：

• Mitani, T., Mimura, H., Horinishi, A., Tanaka, Y., Mori, M., Inaba, N., Yamanishi, H., Akagi, T., Oe, T., Koyama, H., Hayashi, Y., Ozaki, Y. (2017) Chemical features of phenolic extracts prepared on an industrial scale from a processing byproduct of the Japanese apricot, Mume fruit (Prunus mume Sieb. et Zucc.). Jap. J Food Engi. 18, 147-152.
• Yamasaki, H., Tsujimoto, K., Koyama, A.H., Ejima, D., Arakawa, T. (2008) Arginine facilitates inactivation of enveloped viruses. J. Pharmaceut. Sci. 97, 3067-3073.
• Tsujimoto, K., Uozaki, M., Ikeda, K., Yamasaki, H., Utsunomiya, H., Ichinose, M., Koyama, A. H., Arakawa, T. (2010) Solvent-induced virus inactivation by acidic arginine solution. Intern. J. Mol. Med. 25, 433-437.
• Arakawa, T., Yamasaki, H., Ikeda, K., Ejima, D., Naito, T., Koyama, A. H. (2009) Antiviral and virucidal activities of natural products. (Review) Curr. Med. Chem. 16, 2485-2497.
• Yamasaki, H., Tsujimoto, K., Ikeda, K., Suzuki, Y., Arakawa, T., Koyama, A. H. (2011) Antiviral and virucidal activity of Na-cocoyl-L-arginine ethyl ester. Adv. Virol. doi : 10.1155/2011/572868.

タイトルに関連する用語 (7件)： 梅酢 ,  ポリフェノール ,  抗ウイルス活性 ,  応用 ,  呼吸器感染症 ,  予防 ,  試み