文献

J-GLOBAL ID：202102262056401422   整理番号：21A0183502

宮城県長面浦の植物プランクトン群集からみた海水交換と河川水の流入

SEAWATER EXCHANGE AND RIVER WATER INFLOW ESTIMATED BY PHYTOPLANKTON COMMUNITIES IN NAGATSURA-URA LAGOON, MIYAGI PREFECTURE

著者 (2件)： 金子健司 (福山大 生命工) ,  原素之 (東北大学 大学院農学研究科)
資料名： 土木学会論文集 G(環境)(Web)  (環境工学研究論文集(Web))
巻： 76  号： 4  ページ： 63-71(J-STAGE)  発行年： 2020年 
JST資料番号： U0108A  ISSN： 2185-6648  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 宮城県の汽水湖である長面浦において,数値モデルと植物プランクトン群集の類似性をもちいて,海水交換や河川水の流入状況を調べた.長面浦では数値モデルから下層ほど海水の滞留時間が長く,特に夏季を中心に極めて長くなると試算された.一方,その時期の長面浦の中層から下層の植物プランクトン組成も周囲と異なっていたことから,植物プランクトン群集の類似性は,海水の滞留時間と関係することが示された.また,長面浦の上層に含まれる淡水産植物プランクトンの割合は必ずしも塩分の低下と一致しておらず,長面浦の上層の塩分変動には河川水だけでなく,沢水の流入が影響している可能性が示唆された.これらの結果は,長面浦のような汽水湖では海水交換や淡水の流入状況を把握する上で植物プランクトン群集を調べることが役立つことを示している.(著者抄録)

シソーラス用語： 宮城県 ,  *汽水湖 ,  *植物プランクトン ,  海水交換 ,  河川水 ,  淡水 ,  塩分 ,  滞留時間 ,  *水質管理

著者キーワード (5件)： Nagatsura-ura Lagoon ,  phytoplankton community ,  similarity index ,  water exchange ,  water inflow

分類 (1件)： 水質管理  (SB02050M)

引用文献 (30件)：

• 1) 金子健司,奥村裕,原素之:宮城県長面浦における栄養塩の供給経路と高濃度のクロロフィルaの維持機構,水産海洋研究,Vol. 83, pp. 171-180, 2019.
• 2) 五十嵐輝夫:長面浦における養殖カキ斃死時の環境-2004年10月を例にして-,宮城県水産研究報告,Vol. 6, pp. 41-50, 2006.
• 3) 岡島直也,田中仁,金里学,高崎みつる,山路弘人:長面浦における溶存酸素の変動機構,海岸工学論文集,Vol. 51, pp. 936-940, 2004.
• 4) 田中陽二:閉鎖性内湾における海水交換の季節変化に関する考察,土木学会論文集 B2 (海岸工学), Vol. 69, pp. I_1061-I_1065, 2013.
• 5) 植田真司,矢部いつか,服巻辰則,中田喜三郎,久松俊一:青森県汽水湖鷹架沼における流況と塩分躍層の構造特性,海洋理工学会誌,Vol. 22, pp. 11-25, 2016.

タイトルに関連する用語 (6件)： 宮城 ,  植物プランクトン ,  群集 ,  海水交換 ,  河川水 ,  流入