抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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モノネガウイルスに属するラブドウイルスであるChandipuraウイルス(CHPV)は,インド亜大陸における新興病原体である。ウイルス感染は14歳以下の若年小児の間で発熱,脳脳炎を引き起こす。最近,子供間のいくつかの発生と死亡がインドで報告された。CHPVに対して利用可能な標的薬剤またはワクチンはなく,症候性治療は唯一の選択肢である。この背景において,著者らはCHPV複製に対するいくつかの既知ウイルスRNAポリメラーゼ阻害剤薬剤の阻害効果を調べることを目的とした。最初に,RNA依存性RNAポリメラーゼ(RdRp)ドメインのフィンガー領域における保存残基と共にHCV,エボラおよびSARS-CoV-2複製を阻害することが知られているレムデシビルおよび構造類似性を調べ,複製阻害の基礎である。結果は,レムデシビルがベロE6細胞におけるCHPV複製を有意なレベルに阻害することを示した。本研究ではまた,非ヌクレオシド抗レトロウイルス阻害剤(NNRTI)薬物ネビラピンとヌクレオシド阻害剤(NRTI)薬物AZT(Zidobudine)も含め,これらがCHPV複製を阻害できるかどうかを決定した。面白いことに,ネビラピンとAZTの両方(ネビラピン>AZT)によるCHPV複製の阻害を観察したが,レムデスビルと比較して程度は低かった。次に,これらの薬剤とCHPVポリメラーゼ蛋白質との相互作用についての洞察を得るために,分子ドッキングとモデリング研究を行った。モデリング研究は,レムデシビルがこれら3つの薬剤の中で最も好ましいCHPVポリメラーゼ結合エネルギーを有することを予測する。RdRpの指と手掌領域における残基との相互作用により,レムデーバーとAZTの両方がポリメラーゼ活性部位の近くに結合する。対照的に,ネビラピンはRdRpのN末端ドメイン(NTD)に結合する。要約すると,CHPVの強力な阻害剤としてのレムデシビルを見出した。レムデスビル,ネビラピンおよびAZTを含む併用療法は,CHPV疾患を治療するためのより良い薬剤カクテルである可能性がある。著者らの知見は,近い将来の臨床使用のための動物モデルにおけるCHPVに対するこれらの薬物の更なる研究を正当化する。【JST・京大機械翻訳】