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J-GLOBAL ID：202202243450825523   整理番号：22A0367283

鉄鋼スラグを鉄源とする鉄溶出装置の開発

DEVELOPMENT OF AN IRON ELUTION DEVICE USING IRON AND STEEL SLAG AS AN IRON SOURCE

著者 (4件)： 岩本崇 (広島大学大学院先進理工系科学研究科) ,  KIM Keyongmin (広島大学大学院工学研究科) ,  吉村一輝 (広島大学大学院工学研究科) ,  日比野忠史 (広島大学 大学院先進理工系科学研究科)
資料名： 土木学会論文集 B1(水工学)(Web)  (Journal of Japan Society of Civil Engineers, Ser. B1 (Hydraulic Engineering) (Web))
巻： 76  号： 2  ページ： I_1387-I_1392(J-STAGE)  発行年： 2020年 
JST資料番号： U0103B  ISSN： 2185-467X  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 沿岸域に供給される鉄の窮乏が水産物の生産性の低下に寄与していると言われている.自然水中で鉄濃度は低く,現地において鉄の役割を明らかにすることは困難な状態である.本研究では微生物燃料電池を利用して鉄鋼スラグから十分な量のFe2+を溶出させる鉄溶出装置の開発を行った.鉄溶出装置開発の第一段階では鉄鋼スラグの溶解~水層への鉄イオン溶出における電荷の収支,第二段階では試作器を現地に設置して自然水中での鉄イオンの溶出と供給形態が検証された.実験結果より,十分なFe²⁺イオンを溶出させるためには,水層へのH⁺,O₂の供給が不可欠であることが明らかとなった.さらに,Fe²⁺のFe³⁺への酸化が懸念される現地においても,Fe²⁺の存在が確認され,本装置による干潟へのFe²⁺供給の可能性が見出された.(著者抄録)

シソーラス用語： 製鋼スラグ ,  *鉄 ,  *溶出 ,  *沿岸漁業 ,  *栄養強化 ,  濃度分布 ,  燃料電池 ,  金属イオン ,  鉄化合物 ,  電荷分布 ,  干潟
準シソーラス用語： 鉄イオン ,  微生物燃料電池

著者キーワード (5件)： microbial fuel cell ,  sediment ,  slag ,  iron elution ,  nature restoration

分類 (1件)： 漁労一般  (FH03010G)

引用文献 (7件)：

• 1) Mertin, J. H. ら : Testing the iron hypothesis in ecosystems of the equa-torial Pacific Ocean. Nature 371, pp. 1232-129, 1984
• 2) 夏池真史,菊池哲郎,Lee Ying Ping,伊藤紘晃,藤井学,吉村千洋,渡部徹:自然水中における鉄の化学種と生物利用性-鉄と有機物の動態からみる森・川・海のつながり-,水環境学会誌,Vol. 39,No. 6,pp. 197-210,2016.
• 3) 藤井学,Andew L. ROSE,T. David WAITE,大村達夫:沿岸域における有機鉄の解離及び錯形成動力学-有機リガンドの性質と反応速度定数の関係-,水環境学会誌,Vol. 30,No. 5,pp. 265-275,2007.
• 4) 西村海知,山地智司,TOUCH NARONG,日比野忠史:鉄鋼スラグ混合泥を燃料とした微生物燃料電池の実用的な発電性能,土木学会論文集B2(海岸工学), Vol. 74, No. 2,pp. 1183-1188,2018.11.
• 5) Kyeongmin Kim, Sinya Nakashita and Tadashi Hibino : Enhanced power performance of an in situ sediment microbial fuel cell with steel-slag as the redox catalyst: I. electricity generation, Sustainable Energy Fuels, 1363-1371, 2020, DOI:10.1039/C9SE00918C

タイトルに関連する用語 (4件)： 鉄鋼スラグ ,  鉄 ,  溶出 ,  開発