抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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本研究は,平成23年度の研究プロジェクト「環境と福祉に配慮した都市バス輸送計画に関する研究」の成果を受けて,より発展させるかたちで,幹線輸送のバス及び地区内移動支援等のための小型車両による乗合輸送を主たる対象として,都市のバス輸送のあり方,新しい考え方の適用可能性について明らかにすることを目的としたものである。平成23年度に続き,今年度もBRT(Bus Rapid Transit:バス高速輸送システム)と呼ばれる幹線的なバス輸送システムを中心的に扱った。BRTについては,東日本大震災で被災した,東日本旅客鉄道の気仙沼線及び大船渡線が,軌道敷部分をバス専用道路に切り替えてBRTと称してバスによる運行を開始した例を初め,国内でBRTという言葉が少しずつ用いられるようになってきたことを受け,国内でBRTと呼ばれている事例,あるいは客観的にみてBRTと言える事例の整理を行い,特に速度の向上可能性について分析した。また,海外,特に開発途上国都市部での導入の課題として,今年度は,ラオスの首都ビエンチャンでのBRT導入計画の中で,現地の運行事業者バス公社(公営交通事業者)の体質開演に着目し具体的な検討を行った。国内については,BRTに関連する課題として,実証実験,トランジットモールを取り上げ,神奈川県綾瀬市での連節バス試走実験と,兵庫県姫路市での駅前シンボルロードのトランジットモール化にかかる検討経過を考察した。BRTの端末機能の観点から,地区内をきめ細かくまわるサービスにも着目し,開発途上国での検討意義があるパラトランジットの実態と課題,送迎輸送の実態と課題を取り上げた。最後に,以上を総括して,BRTの課題についてもとりまとめた。(著者抄録)