抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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昨年度,高齢化社会での交通対策を提案する報告書として長寿社会を支える交通ビジョンをまとめたが,その過程でいくつかの課題が指摘された。本年度は,これらの課題のうち研究会で検討すべきと判断した以下の3課題について検討した。課題1.高齢化に先立って進んだ高速化は,高齢化と関係ないのか。課題2.高齢化は自動車保有にどのような影響を与えているのか。課題3.近年着目されつつある近居は高齢社会における交通対策となりえるのか。課題1,2は,高齢化社会を考える際の前提に関する課題であり,課題3は,検討すべき交通対策の範囲に関する課題である。本年度はこれら3課題について検討した結果を取りまとめた。「第1章 移動の高速化と高齢化」では,高速化が地域の利便性の差を広げたのか,縮めたのか,この利便性の変化は高齢化に影響を与えていると考えられるのかを検討している。「第2章 高齢化社会における自動車保有」では,高速化と共に進行したモータリゼーションによって出現した自動車が便利である社会の中で進んだ高齢化が,自動車保有の変化にどのような影響を与えたのかを検討している。「第3章 高齢化社会での交通対策としての近居の可能性」では,現在の核家族という家族のモデルの下での交通対策と近居という複数家族の新たな住み方のもとでの交通対策を比較するために,近居という住み方がどのような切っ掛けで選択されるのかを検討している。(著者抄録)