幹細胞分化および組織再生への応用を目指したカーボンナノチューブおよびグラフェンベースのナノ材料

AHADIAN Samad; OBREGON Raquel; RAMON-AZCON Javier; RAMON-AZCON Javier; SALAZAR Georgina; SHIKU Hitoshi; RAMALINGAM Murugan; RAMALINGAM Murugan; RAMALINGAM Murugan; MATSUE Tomokazu

文献

J-GLOBAL ID：201702261972721905 整理番号：17A0696152

幹細胞分化および組織再生への応用を目指したカーボンナノチューブおよびグラフェンベースのナノ材料

Carbon Nanotubes and Graphene-Based Nanomaterials for Stem Cell Differentiation and Tissue Regeneration

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巻： 16 号： 9 ページ： 8862-8880 発行年： 2016年09月
JST資料番号： W1351A ISSN： 1533-4880 CODEN： JNNOAR 資料種別：逐次刊行物 (A)
記事区分：文献レビュー発行国：アメリカ合衆国 (USA) 言語：英語 (EN)

細胞工学(TE)は対応する天然の組織の機能を維持,回復または改善することができる組織を体外で生み出すことを目的とする。細胞は組織および器官の再生のためのTEにおける重要な要素の1つである。一般に,最終的に分化した細胞は増殖能力が限られており,組織再生に必要な細胞数を得ることが不可能となる。更に,分化した細胞は健康な組織から採取する際に,しばしば何らかの構造的修復を必要とする。これらの制限のために,TEの分野において幹細胞は分化した細胞よりもより広く使用されている。TEにおける応用に際して幅広く普及している幹細胞の注目すべき特徴は,長期間の増殖,自己再生および複数の細胞型への分化能力である。本稿では,幹細胞の分化および組織再生への応用を目指したカーボンナノチューブ(CNT)およびグラフェンベースのナノ材料の特性に関する研究結果を概説し,幹細胞培養および分化におけるCNTおよびグラフェンの応用に関する課題および将来の方向性についても議論する。する。幹細胞の研究およびナノサイエンスとナノテクノロジーの最近の進歩によって,生体内の組織および器官を模倣する人工的な組織および器官を得るために,これらの2つの分野の統合が注目されている。幹細胞は人工の組織および器官の再生のための重要な要素の1つである。CNTおよびグラフェンベースの材料は,増殖基板または組織足場としての使用から様々な治療剤および診断剤のための細胞内および細胞外輸送体としての役割まで,幹細胞研究において重要な役割を果たしてきた。特に興味深いのは,所望の表現型を目指して,幹細胞の分化を制御し,指向させるためのCNTおよびグラフェンベースの材料の活用である。CNTおよびグラフェンベースの材料は,骨格の機械的特性を強化し,幹細胞培養のための伝導力を高めることができるだけでなく,幹細胞の分化に直接影響を及ぼし得るので,CNTやグラフェンベースの材料は幹細胞に基づく組織再生において必須の材料となることが明らかになっている。

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細胞学一般

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