抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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次世代MOS型電界効果トランジスタ(MOSFET)の高性能化に向け,歪Si,SiGeなどを用いて,キャリア移動度の向上を図る高移動度チャンネル技術が注目を浴びている。だが,その実現には,極微細加工された構造体に対して,均一で確実な歪み緩和/印加を達成する技術が必要である。一方,高輝度放射光を光源とするマイクロビームを用いたX線回折によって,半導体薄膜における局所的な歪みを高精度に検出できる。本調査では,メサ構造に微細加工されたSiGe/Siヘテロ構造を,X線マイクロ回折によって評価した。まず,Si(001)基板上に化学気相成長法によって膜厚56nmのSi
0.7Ge
0.3層を形成し,細線状パターン加工前と加工処理後の試料のSi
0.7Ge
0.3(004)逆格子点近傍の二次元逆格子マップを示した。そして,加工前の試料では,Si
0.7Ge
0.3層が,擬似格子整合型成長と同時に,均一な歪み分布を有することが示された。一方,加工処理を施した試料では,Si
0.7Ge
0.3層エッジにおける弾性的な歪み緩和を反映する回折強度の広がりが示された。以上の結果から,X線マイクロ回折法によって,サブミクロンスケールに加工された微細領域やエッジ領域における歪み構造と分布を評価できることが実証された。