抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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次世代のSi系金属-酸化物-半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)の性能向上に向けて,高移動度Geは従来のSiチャネルに代わる魅力的な候補材料である。現在,MOSFETのチャネルに用いられている高移動度歪Siを超える電子・正孔移動度を達成するためには,Geにおいても歪印加による移動度増大を実現する技術が必須と考えられる。伸長歪Geを実現する手法はいくつか提案されているが,著者らはその手法の一つとして,組成傾斜法によって形成したGe
1-xSn
xバッファ層について,歪緩和,転位構造およびSn析出機構を観察・評価した。そして,より低温のPDA処理条件を用いることによって,Snの析出を抑制しながら,転位の伝播を促進できることを見出した。その結果,Sn析出の臨界ミスフィット量を5.8×10
-3まで向上し,組成傾斜法における各層のSn組成を増大できた。PDA処理条件を適切に選択すれば,転位の伝播とSn析出の制御が可能となり,より大きな伸長歪を有するGeを実現するための高Sn組成歪緩和Ge
1-xSn
xバッファ層の形成が期待できる。