抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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ある種の微生物は金属をエネルギー源とする代謝を行ない,結果として金属酸化物を生成する。この生成物の中には人工的にはその形成が困難と考えられる構造を有するものがあり,注目されてきた。著者らもこの微生物由来金属酸化物に着目し,その利用の観点から種々の研究を実施してきた。本研究においては,微生物由来Mn金属酸化物(BMO)について,熱処理による変化(結晶構造および微細構造)を調べた。川底から採取した生物膜からMn酸化菌を培養し,BMOを生成させた。このBMOをアルミナるつぼに入れ,100~1000°C,2hの熱処理を行ない,その後,XRD,電子線回折,X線吸光分光,SEMおよびTEMを用いたキャラクタリゼーションを実施した。この結果,熱処理温度に応じてBMOはbirnessite,vernadite,hausmannite,bixbyite,hausmanniteに相変化を起こすことを明らかにした。また,500°Cまでは層状構造であることも明らかにした。BMOにはH,C,Nが相当量含まれており,これらが相形成に重要な役割を果たすと考えた。