抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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クリロフ部分空間法の収束性は浮動小数点演算の丸め誤差に影響されることがあり,倍精度演算の代わりに4倍精度演算を用いることで,収束までの反復回数を削減できる場合がある。ここで,4倍精度演算を用いることで1反復あたりの実行時間がx倍に増加したとしても,求解までに必要な反復回数が1/x倍より少なくなれば,倍精度演算で計算可能な問題においても,4倍精度演算を用いることで求解を高速化することが可能であると考えられる。本研究ではクロリフ部分空間法の一種であるConjugate Gradient(CG)法およびBi-Conjugate Gradient Stabilized(BiCGStab)法について,4倍精度浮動小数点演算を用いた実装をTesla K20X GPU上に行い,倍精度版の実装と性能を比較した。また,前処理としてcuSPARSEライブラリの単精度,倍精度ILU(0)前処理を適用した場合についても検討を行った。本稿ではThe University of Florida Sparse Matrix Collectionから収集した疎行列において4倍精度演算を用いることで求解を高速化できた4つのケースを示し,反復回数を削減し求解を高速化する手段として,倍精度演算の代わりに4倍精度演算を用いる有効性について検討を行う。(著者抄録)