抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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表面を氷に覆われた「氷天体」.その代表格である木星氷衛星において,内部に海が存在する可能性をガリレオ探査機が示唆してから約20年-欧州宇宙機関(ESA)が主導する木星氷衛星探査機(JUICE)は,2022年の打ち上げに向けてその開発が進められている.JUICEは2029年に木星系に到達し,エウロパ,カリストのフライバイ観測,およびガニメデでは極周回軌道からの詳細観測を行う予定である.ガニメデレーザ高度計(GALA)はJUICEの科学観測機器のひとつであり,氷天体に適用される初めてのレーザ高度計である.GALAの科学目標の柱は,(1)地形情報にもとづく氷テクトニクスの理解,(2)潮汐応答の測定を通した内部構造の理解(地下海の存否確認や特徴把握を含む),(3)表面の小規模粗度と反射率の理解,である.地下海を含むサイエンスは,アストロバイオロジーの観点からも意義が大きい.これらの科学目標のため,GALAは軌道上から氷衛星表面への距離測定(測距)を高密度・高精度で繰り返し行う.特にガニメデについては全球にわたって,地形情報だけでなくマクロな表面変位および回転変動,さらに小規模粗度と反射率を計測する.測距においてはノミナル高度500kmから送信レーザパルス(17mJ,波長1064nm,ノミナル30Hz/最大50Hz)を氷衛星表面に照射し(ノミナルスポットサイズ50m,スポット間隔50m),反射パルスを受信して,送受信パルスの時間差から距離を求める.小規模粗度と反射率の情報は,受信パルスの強度やパルス幅の時間的広がりから得る.好条件地点での測距精度は約1mである.GALAの開発はドイツを中心に,日本,スイス,スペインのチームによる国際協力によって進めている.日本チームは心臓部とも言える受信部の3つのモジュール(後置光学系モジュール(BEO),焦点面機器モジュール(FPA),アナログエレクトロニクスモジュール(AEM))を開発する重要な役割を担っている.本稿ではJUICEおよびGALAの概要,科学目標,および機器開発について解説する.(著者抄録)