抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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半導体デバイスに限らず工業製品の製造工程におけるインライン計測は,製品の品質確保のために必須であり,製造従事者にとって常識となっている。しかしながら,製品を全数計測することはコストの視点から不可能であり,コスト低減と品質向上を両立したモノづくりに革新する必要がある。そこで,筆者らは,シリコン半導体デバイスの製造において製造装置のデータを利用して,ウェハ特性さらには電気特性まで予測するバーチャルメトロロジー技術を開発し,インライン計測のコストを付加せずに仮想的な全数計測による品質向上を,ナノスケールの半導体デバイスにおいて実証した。本技術は,製造工程の途中で特性を予測できるので,コスト低減だけでなく歩留まり向上を含めた,多くのメリットがある。本論文では,半導体デバイス製造工程で最も重要なトランジスタ形成工程におけるゲート電極の閾値(しきいち)電圧を左右する,オフセットサイドウォール膜厚を成膜装置の変数によってナノレベルで予測し,さらに予測値を基に自動的に膜厚をフィードバック制御して,膜厚の工程能力指数Cpkが2.23の高品質の製造工程を実現した実例について紹介する。(著者抄録)