抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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新潟県中越地震では,はじめて新幹線車両が脱線したが車両が大きく軌道から逸脱することがなかったため,2次的な被害を防止できた。上越新幹線の脱線では先頭軸にあった台車部品がガイドとなり車両の逸脱を防いだとされている。しかし,そのほかにも連結器が脱落せずに引張状態のままで停車したことなどがあったため,連結状態の列車編成挙動への影響について縮尺模型実験および数値シミュレーション解析を行った。その結果,連結器に引張力が作用している場合は,列車座屈を防止する効果があることがわかった。ここでは,地震による高速列車の脱線による被害低減のため,このような列車座屈防止作用をもたらす新たな緊急ブレーキシステムなどの新幹線の高速脱線・列車座屈防止対策として編成列車に作用する連結器力の影響などについての研究について述べた。その結果,後部の車両からブレーキ力を作用させた場合は,引張の連結器力による列車座屈の抑制作用があること,先頭車の先頭軸の脱線防止がとくに重要であること,連結器に引張力を作用させる緊急ブレーキシステムや車輪形状の改善などがさらなる高速列車の脱線防止対策として有効であるとの結論を得,新たに提案を行った。